すっかり忘れていたけども、先月受けた健康診断の結果@第二弾は、「もーちょーーーっとだけ、濃いぃ物(有り体に言えば、酒の肴にしか成り得ぬ物)の摂取、控えようか」と、爽やか笑顔を浮かべたお医者さんに言われて終了した。
……うん、好きだよ。濃いぃ物。
お酒の肴系の食事大好き、つか、ワタクシは酒スキー。
とは言っても、晩酌の習慣はないんだけどね。毎晩酒飲むことはしないよ、自宅という生活感溢れ切ってる場所で酒盛りするのは、余り好かない。
友人達と宴会するなら話は別だけど、一人で家呑みするくらいなら、外に呑み行く。
だがしかし、引き蘢りスキルが異常に高いので、外呑み行くくらいなら書き物してる(笑)。
尚、低血圧、と言われるのは毎度毎度のことなので、最早、どうとも思わない(笑)。
閑話休題。てか、本日の本題。
土曜、友人に巻き添え喰らわせて(笑)、美輪明宏さん主演の、『黒蜥蜴』というお芝居を観て来た。
原作:江戸川乱歩 脚本:三島由紀夫 主演・演出・美術・音楽:美輪明宏、という舞台。
──これまでも、美輪さんの舞台を観てみたいと思っていて、一回でもいいから! と、ずっと願ってて、今回、たまたま、五年振りに『黒蜥蜴』が上演されることを知った&チケット取りのタイミングに偉いこと恵まれた(チケット販売窓口のおばちゃんと、どの席が見易いですかねー、なんて話し込むことまで出来たくらい)、っていう幸運が重なり、無事に拝見出来た。
一応、推理小説スキーの端くれとして、江戸川乱歩作品は学生時代に読んだし、数年前にも、『孤島の鬼』だったかを読み返してはいた、が、『黒蜥蜴』のストーリーはもう曖昧にしか憶えてなかったワタクシが粗筋を書き添えるのは烏滸がましい気もするけども、無機質(主に宝石)でも有機質(主に美男美女。要は人間)でも、何でも、美しいものは手に入れないと気が済まない! って質をしてる、黒蜥蜴と名乗る女賊と、名探偵・明智小五郎との、戦いと言うかやり合いと言うか、有り体に言っちゃえば、探偵と女怪盗の騙し合いがメインの話。
江戸川乱歩が推理作家として活躍していた時代は、所謂『エロ・グロ・ナンセンス』的な物が流行りだった(筈だったと思う)頃だし、江戸川乱歩の小説は、「江戸川乱歩だからねー」としか言えない、あの独特のノリに満たされているので、黒蜥蜴も、「悪趣味な……」な設定とかシチュエーションとか出てくる。
そんな粗筋なお芝居の中で、美輪さんが演じられているのは、女賊の黒蜥蜴。
正体不明で妖艶で、女王の如く配下の男達を従えて犯罪を犯し、自分に勝てる男なんてこの世にはいないと信じてる、冷酷な美女──なんだけれども。
と或る宝石商の令嬢誘拐事件の際に、敵同士としてやり合うことになった明智小五郎に……、ってな役所ですな。
────とまあ、何か長々書いちゃったけども、兎に角、ワタクシが土曜に観て来た芝居は、そんな芝居で。
現代劇(と言っていいのか、あれは。一寸疑問だが)を鑑賞するのは結構久し振りだなー、なんて、暢気に思いながら観始めたのだけれども。
……何て言うかねー、もうね、素晴らしい以外に、言葉がない。
素晴らしい、それが感想。
私、現代劇鑑賞してスタンディングオベーションしたの、初めてかも知れない。
言葉というのは、生涯掛けても使い切れない程に溢れているのに、実の処は案外乏しいものなのかも知れないとも思ったよ。
素晴らしいものを、『素晴らしい』以外の言葉で例えるのは、存外難しい。
一つだけ、個人的に残念だったと言うか、違和感を覚えたことはあったのだけどもね。
……登場人物達が、FAXとか使ってやり取りする場面があったのよ。
今は二十一世紀の世の中だから、嘗ては、例えば電報とか手紙とか、そんな風だったんだろう部分を現代向けに直したんだろうけども、正直、江戸川乱歩の話に近代的な物は似合わないよなー、と感じちゃった。
って、そりゃそうと、美輪さん。
あの方は化け物だね。賞賛の意味で敢えて化け物と言わせて頂きたいよ、何処の次元に生きてるんだ、あの方。
舞台観終わった直後、やっぱり、江戸川乱歩って変態だよな、とシミジミ思ったけど、美輪さんは化け物だとも、シミジミ思った。
人は人である以上、何をどうやっても、何を望んでも、本当の意味で人の範疇からはみ出ることは有り得ない筈なんだけども、あの方は、そういう意味でも化け物だ。
色々、凄かった。
この芝居、今年の四月の頭から五月の頭まで、銀座のテアトルだったかで、連日ではないけれども一ヶ月近く上演されてて、後は、高知県だったかの公演を残すのみだそうなんだけども。
銀座でのチケット取れなくて良かったかも知れない、下手に取ってたら、私、以降通い詰めたかも知れない。
んで以て、お財布に立ち直れないまでのダメージ与えることになってたと思う(笑)。
あーーー、又、美輪さん主演の芝居の公演があったら、観に行きたいーー!
隙間を縫うように
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ラベル: 日々のこと
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