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人形浄瑠璃

この一、二年、無性にお能が観たくて、でも、観たい演目のチケットが何度挑んでも完売で取れなくて、第二候補や第三候補の演目でもいいから何か引っ掛からんかなー……、と探していた時に、たまたま、五月に国立劇場で文楽の公演をやると知って、「生で人形浄瑠璃観たことないから取る!」と勇んで申し込んだら、あっさり取れたので。
観に行って来た。
蛇足ながら、現代では人形浄瑠璃よりも通りの良い文楽という言葉は、本来は、人形浄瑠璃を演じる為の芝居小屋のことを指すものだったそうで、厳密には、文楽と言うよりも、人形浄瑠璃と言う方が、より正しいっぽい。

んで。
今回のは、公益財団法人文楽協会創立五〇周年記念&竹本義太夫三〇〇回忌記念の公演だそうで、私が観て来たのは、『一谷嫩軍記』と、近松門左衛門生誕三六〇年記念の『曾根崎心中』の二本立てだった一部の回。
実際問題、どれだけ観る人いるのかなー、なんて思ってたけども、訪れてみたら、あら、びっくり(……すみません)、満席だった。
尚、折角の文楽鑑賞&国立劇場だったから、お天気はナニだったけど、元気にお着物で行ったよ!
厳密なことを言えば一寸早いけど、もう暑いし、最近は暑ければ季節先取りした格好でもいいよと言われているから、叔母上から強奪した単衣で。
ちょっぴりだけ、色々頑張った(笑)。流石に、霧雨程度で、雨下駄&番傘は頑張り過ぎかしら、と思ってそれは止めたけど。
初夏っぽい装いにしたかったから、帯締めだけ濃い系の色にして、帯も帯揚げも淡い系の色のにしたんだけど、それは、ちょいと失敗だったかな……。
帯揚げも、もっと濃い色の方が締まって良かったかな。
……まあ、いいや。六月にも観劇に行く予定あるから、そこでリベンジしよう。

────って、着物の話はこっち置いといて。
人形浄瑠璃。
すっっっっ……ごく面白かった!
癖になっちゃうんじゃなかろうかと思った。
色々に惚れ惚れしたよ、義太夫節もお三味線も素晴らしかったしね。
で以て、日本人は変態だな、とも思った。
人形としては大きい方なのかも知れないけど、人間のミニチュアではある筈の物を、さも生きているかのように操るのも、そういう風に操れる人形を拵えるのも、色々、とても良い意味で間違ってる気がする。
と言うか、そもそも、何故、人間に芝居をさせるでなく、人形劇という手法をセレクトして(この辺は、日本には昔から、身代わり信仰(具体例:流し雛)があったから云々、ってのが関わりあるそうだけど)、且つ極めちゃったんだ、日本人、とも思うし。
国立劇場のサイトやチラシやゲットしたパンフレットに、さらっと、「竹本義太夫三〇〇回忌記念」とか、「近松門左衛門生誕三六〇年記念」とか書いてあるのも、それを、我々日本人が、同じくさらっと、当たり前のこととして受け止めてるのも、冷静に振り返ると脅威と言える気もするし。
……うん、日本人は変態だ。良い意味で変態だ。

ま、何はともあれ、又、機会作って、観に行く。絶対に観に行くー!
ホントに、すっごい面白かったんだもの。
生で、曾根崎心中の有名な一節、『此の世の名残り 夜も名残り 死にに行く身をたとふれば あだしが原の道の霜』を聴いた時には、かなりテンション上がった(笑)。
正直、一寸凹んだけどね。
国文科出てるくせに、何でこの歳になるまで生で人形浄瑠璃観なかったかな……、と秘かに凹んだけどね。
私ゃ、学校に何を学びに行っていたのか……、とも思ったけどね……(遠い目)。
って、あ、そうそう、一つだけ、後悔したことがあった。
取れた席、舞台の真正面だったのは良かったんだけども、一寸だけ後ろ寄りだったので、人形が瞼を閉じたりするのが判らなくて、オペラグラスがあれば……、と悔やむ羽目になったので、次回は持ってく(決意)。
 

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