二〇一〇年の四月に公開された、日本人の監督・プロデューサーの手による、『ONE SHOT ONE KILL ─兵士になるということ』というドキュメンタリー映画がある。
──今、敢えてこの話。
この映画は、十二週間に亘る、アメリカ海兵隊のブートキャンプ(新兵訓練)の様子を撮ったドキュメンタリー。
公開当時、一寸観てみたくて、劇場まで足運んだ。
単館だったけどね。
今尚存在している、この映画の公式サイト(?)の映画の説明箇所には、
「人は人を殺せるようには、できていない。では、どうすれば、普通の若者が戦場で人を殺せるようになるのか。サウスカロライナ州パリスアイランド。米海兵隊ブートキャンプの12週間」
と書かれている。
正直、この映画を観に行った時も、あれから数年が経った今も、個人的に、何か勘違いしていないか? と言いたくて堪らない謳い文句だったりする。
この映画は、 制作者側が、「ブートキャンプのドキュメンタリー撮りたいんで協力してくれないか」とペンタゴン(アメリカ国防総省)に申し込んだ処、断られて、んじゃあ、ってんで、「沖縄で評判が宜しくない海兵隊のイメージアップをしましょうよ~」って言ってOK貰って撮った、という経緯を辿った果て出来上がった映画。
そういうことがあったんだと、監督さん自身が仰っている。
であるにも拘らず、この映画は反戦映画です、と謳い、且つ、「どうすれば普通の若者が人を殺せるようになるのか」を追ったドキュメンタリーと掲げるのは、日本語では騙し討ちと言う。
騙し討ちをしておいて、上記のような映画説明を綴るというのは、フェアとは言えない。
フェアであろうとなかろうと、騙し討ちだろうとそうじゃなかろうと、自分達は反戦という正しいことをしているという主張をしたいのだろうけれど、そんな主張に貸す耳は、少なくとも私にはない。
他所様の好意踏み躙っといて、ドヤ顔されてもね。
厚顔無恥なの? と言いたくなるよね。
隙間を縫うように
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