4:38

日本橋

二十四日の月曜日で終わってしまうけれども、現在、日本橋で開かれている『アートアクアリウム展』を観に行って来た。
お彼岸中日前日の、金曜日の話。
約五千匹の金魚達を、一寸変わった、又は色々と趣向を凝らした水槽の中で泳がせて、ファンタジーな感じで、若しくはアートな感じで演出もするよ、みたいな奴。
綺麗で面白くって、個人的には満足。
元々、金魚は好きだしねん。
きんととは可愛い。
ワタクシは、こまめな性格ではない処か、激しくレベルの高い大雑把野郎&ズボラ野郎なので、観賞魚を飼うなんてことは、到底出来ないけれど。
金魚や小鳥は、家の猫様の格好の玩具と化してしまうかも、とも思うし。

──そういう訳で、ワタクシ、金曜の午後から夜に掛けて、花のお江戸は日本橋にいた。
折角だからー、と思って、少し早めに出掛けて、それこそお江戸の頃から店やってる、昔は越後屋だった某百貨店の中ウロウロして、やってた、日本伝統工芸展見て、一緒する友人との待ち合わせまでには未だ時間あるからなー、と茶処にも入った。
そしたら、やはりお一人で午後のティータイム為さってた、初対面のおば様に声を掛けられた。
唐突に、「素敵なお着物着てらっしゃるわね」と褒めて頂いて、内心、何だ? と思いつつも、「有り難うございます」なんて応えながら、ちょいとお喋り好きらしいおば様のお喋りにお付き合いさせて頂いていたら。
「お仕事は何を?」と問われた。
で以て、いや、私は、社会的建前の上では、単なる主婦だが……、と内心で呟いたワタクシが、何かを言うよりも早く、「お着物を着られる関係のご職業?」と来た。
なので。過去の経験から、「こりゃあ、主婦だと言っても信じて貰えんな」と、或る意味で虚しい悟りを開いたワタクシが、「そういう訳ではないですが、生家が、着物を着るのも商売の内の、料理屋なものですから」と、にっこり笑って誤魔化すという手に出てみたら。
「ああー、成程ねーー!」と、名も知らぬおば様は、深く激しく、しみじみと、デザートフォークを握り締めながら頷かれた。
………………そりゃーねー、実家が料理屋ってのは事実でねー、何処にも偽りはないけどねー。
そこで深く激しく頷かれると、私、そんなに、そっち方面の水商売者に見えますかね……? と言いたくなるんだよねーー。
到底、堅気には見えませんか? とも言いたくなる。
……いいんだけどさ。今更だけどさ。蛙の子は蛙だしさ。

ま、でも。
ご主人が文筆業を為さってて、ご自身も、焼き物に絵を吹き付けたりするのを趣味以上に為さっているというおば様とのお喋りは、中々有意義だったし。
その後落ち合った友人と向かったアートアクアリウム展で、人混みに揉まれた所為か、一寸歪んじゃってたらしい帯のお太鼓を、通りすがりのおばあ様に、「あら、一寸、帯が」と問答無用(笑)で直して頂いちゃったりもし。
うん、日本橋って、こういう土地柄だよね! とご満悦で帰宅出来たから良い(笑)。
 

0 コメント:

コメントを投稿